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花街の母

劇場公開日:1980年1月26日

解説

実の娘を妹と偽らなければ育てられない、特殊なしきたりの花街を舞台に、娘の花嫁姿を夢見て健気に生きていく母親の姿を描く。金田たつえが歌う同名の涙のヒット曲の映画化で、脚本は村尾昭と中島信昭の共同執筆、監督は「お嫁にゆきます」の西河克己、撮影は「MR.ジレンマン 色情狂い」の前田米造がそれぞれ担当。

1980年製作/97分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1980年1月26日

あらすじ

東北の温泉場を転々としながらひたむきに生きる、親子ほども年のはなれた“姉妹”がいた。姉の清島とよ子は芸者で、妹の名は明子。青森、浅虫温泉にいたある夜、とよ子に明子が急病になったという知らせが入った。夜の町を医者を探して走り回り、やっとのことで稲村医院を見つけた。必死に看病するとよ子の様子が、稲村医師には母親の姿に映った。幼い子は芸者の仕事の足手まといと置屋藍本の女将に説得され、とよ子は明子を養女に出した。仕事に身の入らないとよ子に明子がいなくなったとの知らせ。とよ子は探しに探す。そこへ、夜道をとよ子の名を呼びながらトボトボ歩く明子の姿があった。とよ子は明子を抱きしめると、決して離すまいと誓う。しかし、二人は藍本の女将や養家の顔をつぶしたと浅虫温泉にいられなくなった。数年後、山峡の温泉。明子は小学生になっていた。そこで、学会できた稲村医師と出会い、三人はドライブに出た。他人から見れば仲の良い親子三人に見える。しかし、殺人犯で十年の刑を終えて出所した明子の実父、工藤の出現でそんな喜びも消しとんでしまう。そして、とよ子は工藤に騙され、女斡旋業者に売りつけられてしまう。とよ子は借金を返すために花街を転々とする。そして東山温泉、明子は高校三年生。その名の通り明るく美しい娘に成長していた。アパートを借り、念願だった二人だけの暮しも手に入れる。ある日、とよ子は、明子がバレー部のコーチ、石岡とキスをしているところを見てしまう。石岡をなじるとよ子に明子は激しく抗議する。明子も、とよ子が身篭ったときと同じ年になっていたのだ。そんなとき、工藤が事故死したニュースが新聞に出て、明子はとよ子に「姉ではなくて母親じゃないの」と激しくつめよる。明子の胸にひろがる疑惑と不信。アパートを飛び出した明子を追うとよ子が倒れた。とよ子の体を癌が蝕ばんでいたのだ。「母さん、死なないで!」と初めて母の名を呼ぶ明子。とよ子は、病床から石岡に明子との結婚を頼む。涙をおさえながら頷く石岡。結婚式の日。花街に生き続けて十幾年、あと何日もない命を母としての執念をこめてとよ子は踊るのだった……。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

監督
西河克己
脚本
村尾昭
中島信昭
企画
小沢潔
製作
酒井知信
製作補
森園忠
撮影
前田米造
美術
徳田博
音楽
津島利章
録音
福島信雅
照明
川島晴雄
編集
井上治
助監督
児玉高志
スチル
石川泰士
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