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2024年3月17日 08:00
物語の序盤、ウィリアム・H・メイシー演じるサムが、海辺で老夫婦が寄り添う映画を見て涙を流している。その姿に共感が止まらないのか、周囲を気にすることなく、徐々に泣き声が大きくなっていく。それはそのまま、この映画を見つめる私たちの姿と重なるようでもある。
本作は、結婚を夢見るミシェル(エマ・ロバーツ)と思い悩むアレン(ルーク・ブレイシー)、そんなカップルの両親がまさかのダブル不倫をしているという衝撃の人間模様を描く。幸せの価値観が多様化するなかで、結婚を望むミシェルと煮え切らない態度をとり続けるアレン――世の多くのカップルが経験してきた(かもしれない)状況だが、そんな対立が一瞬で決定的なものになるシーンが、実に鮮やかだ。友人の結婚式で、ミシェルはブーケを自分に投げてもらうよう、花嫁と打ち合わせ済み。そんな計画を知ったアレンは、一瞬で、今後の人生が全て決定づけられていくような感覚に足がすくむ。そして思わずジャンプして乱入し、ブーケを奪いとってしまう。笑えるようで、当事者は全然笑えない――そんなシーンが巧みに積み重ねられていく。
“不確定な未来”をあれこれ気に病むアレンとは対照的に、ふたりの両親――グレース(ダイアン・キートン)&ハワード(リチャード・ギア)夫婦、モニカ(スーザン・サランドン)&サム夫婦は、人生の終盤に差しかかり、見えかけてきた“期限”を前に、自分が下してきた選択や、幸せとはいいがたい現状に思い悩む。子どもたちに明るい未来を示したいが、いまもなお、ままならない人生にもがいている。「あの頃望んだ未来に、いま立てているのか」「結婚は、あのときの選択は間違いだったのか」「残りの人生、これでいいのか」――どんな世代であっても、見る者の過去、現在、未来と重なる普遍的な人生の苦悩が語られる。
しかし、深刻にもなりかねないテーマが、マイケル・ジェイコブス監督が紡ぐ軽やかなセリフや不意に訪れる笑い、名優たちのお茶目な演技、自然体で発される金言の数々で、爽やかな物語に昇華されている。特に、アレンの「彼女を愛してるか分からない」という悩みに対し、サムが返す言葉が秀逸だ――「愛というのは、人生を振り返るまで理解できない感情を表現するために、定義した言葉に過ぎない」。
そして、アレンに「私と飛び越えて」と訴えるミシェルが、大人たちの膠着状態に風穴を開ける。人生には決まったシナリオも保証も存在しない。人は生きる限り幸せの在り方を問い続け、正解があるのは、人生ではないとすらいえる。大ジャンプでブーケを奪いとったアレンは、ミシェルとともに、不透明な未来を飛び越えることはできるのか。「飛び込んだうえで、その選択が吉と出ようが凶と出ようが、その責任は自分でとる」――そんな決意が聞こえてきそうな、3組の男女6人の清々しい結末が、いつまでも記憶に残る。
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