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6月12日に打ち上げられたH3ロケット6号機(30形態試験機)の中継映像では、リフトオフ直後に第1段エンジン付近でひらひらとした物体がはためく様子や、打ち上げから約43秒後にエンジン付近から黒い物体のようなものが脱落する様子が確認できた。同日の打ち上げ後記者会見では、この事象について質問があった。
JAXA宇宙輸送技術部門 H3プロジェクトチームの有田誠プロジェクトマネージャは「指摘の箇所は画像で確認している。ただ、まだ画像で見ている段階」とした上で、エンジンを熱から保護する部材が関係している可能性を示した。
「エンジン部の白い部分がエンジンカバーで、その下にLE-9が3基付いている。LE-9はジンバリングといって首を振れるようになっているため、柔らかい布状の『サーマルブランケット』でエンジンを熱から保護している。このサーマルブランケットがバタついたり、そこから何かが離脱したりした可能性があるとみている」(有田氏)
その上で有田氏は「エンジンの燃焼時間はほぼ計画通りで、軌道投入もかなり精度よくできているという結果から考えると、第1段エンジンの性能に影響を与えるような事象ではなかったと現時点では考えている」と説明。一方で「詳細はこれから解析する。今後の30形態の計画などに与える影響もまだわからないため、この件をどのような形で扱っていくかは現時点では申し上げられない」と述べるにとどめた。
機体製造を担う三菱重工業 防衛・宇宙セグメント 宇宙事業部の北山治H3プロジェクトマネージャも「有田氏と同じ認識。われわれも画像を確認しており、LE-9の燃焼秒時も計画通りだったことから、飛行に影響があるような状況ではなかったと理解している」と説明。「通常、この後すぐに飛行評価解析の作業に入る。動画と実際に得られているテレメトリのデータを丁寧に詳細に評価しながら、事象とその後の対応の要否を含めて検討していきたい」と述べた。
6号機は固体ロケットブースタを装着しない「30形態」の初飛行で、2025年12月の8号機打ち上げ失敗からの飛行再開フライト。ロケットは計画通り飛行し、性能確認用ペイロード「VEP-5」の軌道投入と超小型衛星6基の分離に成功している。
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