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昨年2023年にAKB48を卒業後、ソロとしてアーティスト活動をはじめた岡田奈々が、前作『Asymmetry』から1年の月日を経て、2ndアルバム『Contrust』をリリースする。今作のタイトル『Contrust』は、明暗差を意味する「コントラスト」と、「Con(= 共に)」「trust(= 信じる)」のダブルミーニング。今作には、自分を曝け出したと語るリード曲「残響Alive」や、息づかいにまでこだわった「12.24」など、色彩豊かな全11曲を収録。そのすべての作詞を岡田奈々自身が担当しています。OTOTOYでは、作詞を通して前向きになれたと語る今作について、一曲ずつ深堀りしていきました。
心象のコントラストが表された一枚
岡田奈々のセカンド・アルバム『Contrust』は、内面をさらけだした2023年のファースト・アルバム『Asymmetry』よりも客観性を持とうとしたという意欲作だ。実際、生々しい葛藤も描かれれば、恋愛に揺れる心も描かれ、アルバムを聴き終えると淡い希望が残る。楽曲の明暗がまさに『Contrust』を生みだす。前作と同様に全曲の作詞を担当した岡田だが、休養中の唯一の希望が作詞だった時期もあったという。『Contrust』に込めた思いを岡田に訊いた。
インタビュー&文 : 宗像明将
撮影:星野 耕作
──2023年11月に、全曲の作詞をしたソロ・デビュー・アルバム『Asymmetry』をリリースしましたが、AKB48を離れて、ソロとしてアルバムをリリースするのはどんな感覚でしたか?
岡田奈々(以下、岡田) : まさか自分がソロ・デビューして、しかも作詞まで担当するなんて夢にも思ってなかったです。びっくりしました。
──ソロでやってみたい気持ちはあったんですか?
岡田:ありました。小さい頃から歌うのが好きで、AKB48のオーディションの書類に「歌手になりたいです」って書くぐらい歌が好きで。AKB48で歌に触れて、より一層「ソロで歌いたい」っていう思いが強くなっていたんですけど、まさか本当に歌手デビューができると思っていなかったです。
──『Asymmetry』を制作したとき、自分はどんなアーティストだと感じましたか?
岡田:自分の内面を歌詞にして表現することで昇華させていくという、あんまり他にはないやり方をしているんじゃないかなって自分では感じますね。自分の内面をさらけだすのは、もともとアイドルだし余計に珍しいのかなって思いますね。
全曲書き下ろし歌詞のデビュー・アルバム
──ファンのみなさんの反応はどうでした?
岡田:「暗いね」ってめちゃめちゃ言われました(笑)。でも、やっぱり人間だから日々つらいこともあるじゃないですか。そういう日常に寄り添うことができる楽曲たちだよね、とも言ってくださいましたし。アイドル時代の葛藤を歌にしたので、「気づけなくてごめんね」って涙を流してくれる子もいましたね。
──アーティストとして、作品を作って良かったという手応えがあったんじゃないでしょうか?
岡田:作って良かったと思っています。今まで言えなかったことを全部歌で表現していくのが自分の生き方になったので良かったです。
──音楽的に影響を受けたアーティストがいれば教えてください。
岡田:幼稚園から小学生の頃はアイドルをたくさん聴いていたので、モーニング娘。さんやAKB48は通っていました。アニソンとボカロが大好きで、けっこうオタク気質な中学生だったんですよ。高校生からバンド系が流行りだして聴くようになりました、back numberさんとか。YOASOBIさん、ヨルシカさん、ずっと真夜中でいいのに。さんとか「夜行性」のみなさんも聴くようになりましたね。女性のソロアーティストさんだと、EGOISTさん、やなぎなぎさん、藤田麻衣子さん、水樹奈々さんも好きです。
──今回の『Contrust』の制作にあたって、前作とは変えようとしたところはありましたか?
岡田:ありましたね。『Asymmetry』は、自分の中に隠していた本音を赤裸々に爆発させる楽曲がいっぱいあったんですよ。今回は、自分の中の思いをぶつけるんじゃなくて、もっと客観的に曲を書いて、もっと人に寄り添える曲を作りたいし、光が差すような明るい曲が書けたらいいなと思って挑戦しました。
──ラヴソングもありますが、そういうバランスも考えましたか?
岡田:考えましたね。実体験で書く曲もあれば、いろんなものからインスピレーションをもらって織り交ぜていくこともベースになっていますね。
──そこが前作よりも客観的になった部分だと。
岡田:そうですね。前作があまりにも実体験や自分の本音、本性を暴きすぎちゃってたので、今回はもうちょっといろんな解釈の仕方ができるような曲になってると思います。『Contrust』の「Con」は「共に」、「trust」は「信じる」っていう意味もあるんです。暗い部分と明るい部分、どっちも受け止めて、前を向いて進んでいきたいっていう思いを込めています。影があるからこそ光も差してくるので、光を意識して書いている曲が多いです。
──楽曲自体がドラマティックなものが多い印象を受けたんですが、楽曲は岡田さんが選んでいるんですか?
岡田:はい、曲はもう直感で「これだ!」っていうものを選んでます。
──作家のネームバリューは関係なしなんですね。
岡田:関係なしです。歌いたいと思ったものを歌っています。
──「残響Alive」では、冒頭からヴォーカルの透き通った高音が響きますが、ふだんから喉のケアは意識していますか?
岡田:めちゃめちゃします。定期的に喉の病院に通って常に常備薬を飲んで、吸入薬でケアしたり、毎日欠かさずやっています。AKBでもしてたんですけど、今はより一層ケアしています。グループのときは助け合いができたんですけど、今はできないので頑張らなきゃいけないですね。
──「残響Alive」では激しい葛藤が描かれていますが、やはり岡田さんの重要なテーマなんでしょうか?
岡田:自分をさらけだす部分は、いい意味で変わらずなところはありますね。いろんな楽曲を書いていますけど、やっぱり自分をどうしても好きになれない部分を、良くも悪くも曲として使っているっていう感じです。
──「5月にふたりは嘘をつく」は、男の子の目線ですね。
岡田:「僕」目線です。別れソングはずっと書きたいなと思っていたので、入れさせていただきました。
──ファンのみなさんが、岡田さんの実体験なのかとドキドキしそうですね。
岡田:それもちょっと狙いのひとつですね。どう解釈するかは、自由にやってほしいので、それでドキドキしてほしいです。いろんな考察が飛び交うと思うので、いろいろ見て、私も面白いなって感じたいです。
──そういう罠を仕掛けているんですね。
岡田:そうです、ある意味、罠ですよね(笑)。
──そういうところはプロデューサー目線ですね。 「moratorism」は生々しくてストレートな歌詞です。
岡田:これは『Asymmetry』を引きずってしまっているので、『Contrust』の中で一番影が強い曲になっています。
──同じように苦しむ誰かに届くといいと思う部分もありますか?
岡田:ありますね。私のファンの方は、自分に似てちょっと暗くなりがち、落ち込んじゃいがちな人が多いので、こういう病みソングが好きな人が多いんですよ。そういう人たちにも寄り添うって意味でもあるし、自分に寄り添うって意味でもあります。中学生の頃からボカロで生きてきて、ボカロといえば「THE病み曲」なので、こういう曲はやっぱり書きたくなりますね。
──AKB48時代の岡田さんを知っている人は驚くかもしれないけど、それは気にしませんか?
岡田:そうですね、自分を曲げずに貫いています。同じような悩みを抱えてる人はいっぱいいると思うんですよ。日常がつらい人が、あえて落ち込んでるときに落ち込む曲を聴くことで落ち着くことってあるんですよ。そういう方々に寄り添ってあげたいって思いますね。だいたい若い女の子から、こういうのが好きだって言われるんです。
──自分と同じような気持ちを岡田さんも持っているんだと知るわけですね。
岡田:仲間意識も生まれますし、ファンの方との絆も曲を通して生まれてるので、こういう曲も大事だなって思います。
1990年生まれ。熊本出身の九州男児。2019年までイベント業界で働きながら、福岡親不孝通りにてJ-POP、アニソンのDJ活動を行う。その後上京し、OTOTOY編集部にてアイドル、アニメ関連を中心に担当。映画、深夜ラジオが好き。
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