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2026/04/09 17:00

守乃まも、混沌とポップさが交錯する「魔物」のステージ──ONE MAN TOUR「魔物闊歩」

守乃まも

守乃まもがワンマンライブツアー「魔物闊歩」を開催。2nd EP『PSychic☆blue』収録曲をはじめとしたセットリストで、混沌とポップさを併せ持つパフォーマンスを披露した。振れ幅の大きい楽曲群を一貫した世界観で束ね、観客を引き込んだ、大阪公演の模様をレポートでお届けする。

守乃まも、個性爆発の2nd EP

LIVE REPORT : 守乃まも ONE MAN TOUR「魔物闊歩」

インタヴュー・文:ニシダケン

守乃まもとは、「魔物」である。それは魔獣でもあり、魔神でもあり、魔法でもあり、それらをぜんぶひっくるめて「魔物」。そんな言葉がふさわしいと思った夜だった。

守乃まものONE MAN TOUR「魔物闊歩」。その名の通り、「魔物」が自由に歩き回るかのようなライブは、秩序と混沌、純粋さと狂気が同時に存在する、彼女にしか作り得ない一夜だった。

定刻を迎えると、ピコピコしたサウンドのSEが流れ、守乃まもがステージへ。「まもさん」と称されるバンドメンバーたちは、みな「革」「守」と書かれた赤いヘルメットを被っており、明らかにヤバい空気を放っていた。

そんななかライブは、2nd EP『PSychic☆blue』収録の“緑”で幕を開ける。アバンギャルドなサウンドのなかに、スイートな歌声が会場に響き渡る。続く“ねえ!もう実験は終わりにしよう!”では、攻撃的でどこか歪なポップネスが炸裂し、フロアの温度は早くも上昇。さらに“Dendrobium”では、シンセサウンドとオルタナティブなロックの衝突が生むカオスが会場を包み込み、観客は否応なしに「守乃まもワールド」へと飲み込まれていた。

最初のMCでは、「こんばん…こんばん…こんにちは!」といった具合に、相変わらず予測不能なトークが展開される。それでも観客との距離を縮めようとする姿には、不思議と惹きつけられるものがある。このアンバランスさこそが、彼女の魅力のひとつなのだと感じた。

“いちごジャムにチーズ”、“純闕Dinner”、“Dogma95”と、個性の異なる楽曲群を畳みかける中で際立つのは、その振れ幅の広さだ。可愛らしさと毒気、軽やかさと重厚さが同居しながらも、どれも「守乃まも」として成立している。その危うさと一貫性の両立に、アーティストとしての強度を感じずにはいられなかった。

中盤ブロックは“ぼく は悪魔でも”、“キー”と、内省的でエモーショナルな楽曲が続く。特に“キー”で見せた真っ直ぐな歌声は、それまでの奔放な空気を一変させるほどの説得力を持っていた。ふとした瞬間に覗く、彼女の“芯”の強さが、このライブに奥行きを与えているように感じた。

ライブはここでアコースティック・ギターを携えた、弾き語りパートへ。この弾き語りパートは、このツアーで初めて行われた、守乃まもの挑戦のひとつである。ここでは、片想いをテーマにした2曲を披露。余計な装飾を削ぎ落としたシンプルな演奏のなかで、言葉とメロディーがよりダイレクトに届いてきた。バンドセットとはまた違う、生々しい感情の揺らぎが空間を満たし、観客は静かにその音に耳を傾けていた。

再びバンドセットへ戻ると、空気は一転。THE HIGH-LOWSの“不死身のエレキマン”のカバーで一気にギアを上げると、“撃轍”、“僕らの憂鬱”と、骨太なロックサウンドでフロアを揺らしていく。ここで感じたのは、守乃まもの「自由さ」だ。ジャンルにも形式にも縛られず、その瞬間に鳴らしたい音を鳴らす。その姿勢こそが「魔物闊歩」というタイトルを体現しているようだった。

本編ラストは“HappyENDじゃ終わらせない!”。タイトル通り、この夜をただの「ハッピーエンド」で終わらせないという強い意志が感じられるパフォーマンスだった。楽しいだけでは終わらない、どこか歪で、それでも前に進もうとするエネルギーが、会場全体を包み込んだ。

そしてアンコールでは、とにかく長尺で早口で喋りながらも、自身の思いを伝えるMCが光った。守乃まもは最後に“惰性は日々にロックちゃんマン。”を披露し、再び彼女の自由奔放さが爆発。どこまでが計算で、どこまでが衝動なのか分からないその振る舞いすらも、すべてがライブの一部として成立していく。

守乃まものライブは、決して整ったものではない。しかし、その不完全さこそがリアルであり、だからこそ強く心に残る。この夜、確かに存在していた「魔物」はどこか日々の不安や苦しさを全部ぶっ壊してくれるような、力を持っていた。そしてそれは、観る者の心のなかの不安も、確実に何かをぶっ壊してくれたはずだ。

セットリスト

守乃まも ONE MAN TOUR「魔物闊歩」
2026年3月29日 @大阪Yogibo HOLLY MOUNTAIN

M01 緑
M02 ねえ!もう実験は終わりにしよう!
M03 Dendrobium
M04 いちごジャムにチーズ
M05 純闕Dinner
M06 Dogma95
M07 ぼくは悪魔でも
M08 未発表曲1
M09 キー
M10 未発表曲2
M11 未発表曲3
M12 不死身のエレキマン (THE HIGH-LOWSカバー )
M13 撃轍
M14 僕らの憂鬱
M15 HappyEND じゃ終わらせない!
EN 惰性は日々にロックちゃんマン。

編集 : ニシダケン

守乃まも、個性爆発の2nd EP

LIVE SCHEDULE

〈守乃まもONE MAN TOUR「魔物闊歩」〉
4/14(火) 東京・恵比寿LIQUIDROOM
OPEN 18:00 / START 19:00
ADV. ¥5,000+D

詳細:https://mamonomamo.com/live/

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DISCOGRAPHY

INFORMATION

【公式HP】
https://mamonomamo.com

【公式X】
https://x.com/mmn_mamo

【公式YouTubeチャンネル】
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この記事の筆者
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ニシダ ケン

1990年生まれ。熊本出身の九州男児。2019年までイベント業界で働きながら、福岡親不孝通りにてJ-POP、アニソンのDJ活動を行う。その後上京し、OTOTOY編集部にてアイドル、アニメ関連を中心に担当。映画、深夜ラジオが好き。

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